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2009年7月20日月曜日

ミツバチの種の保存方法

 食品としてや農作物の受粉に重要な役割を担うミツバチ。しかし、住宅の天井裏や床下などに巣をつくった場合では、ミツバチはやっかい者でしかなく度々駆除の対象となります。

 ミツバチの巣作りや習性は神秘的な感じがします。ミツバチの繁殖の仕方(種の保存方法)はスズメバチやアシナガバチと違っていて興味深いものがありますので、まとめてみたいと思います。


      軒下のミツバチの巣              

                    ◇

 花が咲き始める春。女王蜂を中心とした多くの働きバチは巣作りのために活発になります。女王蜂は産卵をし、産まれた働きバチ(すべてメスといわれる)は巣作りに参加します。冬を越すための大切な栄養源である花の蜜の採取にせわしく働き、巣を拡大していきます。

 ある程度働きバチが殖えて巣が大きくなると、女王バチはオスバチを産みます。働き蜂の中から、選ばれて栄養を多く与えられたものが新女王バチとして誕生します。

 新女王が誕生すると、旧女王バチは多くの働き蜂を引き連れて、大群で他の棲みか(新しい営巣場所)を探し求めていきます。この巣別れを分蜂(ぶんぽう)と言い、4~7月初旬頃までに行います。分蜂によるミツバチの大群が飛び立つのを見かけたことがありますが、ブーンとすごい羽音で、たいへんに迫力ある光景でした。


     分蜂後の旧女王蜂を中心としたミツバチの群れ


 新女王バチは、他の巣のオスと交尾し卵を産めるようになると、卵を産み働きバチを殖やし、再び巣を拡大していきます。

 女王バチが3、4年の寿命に対し、働きバチは春から夏の最盛期に生まれたものでは、短いもので2、3週間、秋などに生まれたものは、冬を越し5ヶ月程度の寿命です。生まれた時期により働きバチの寿命が変わります。

 ミツバチの蜜はもちろん人間に提供するわけではなく、冬を越すために蜜を集めているので、花が咲かなくなる秋まで必至で集めます。この蜜の蓄え量が冬を越せるかの分かれ目です。秋には巣の大きさは最大になります。この間、天敵であるスズメバチに巣を襲われることも多くなります。

 働き蜂は短い生涯で、寿命の長い女王バチの為に必至で働いているよう。「働きバチのように働く」なんかの表現がありますね。女王蜂を中心に人間のように集団社会を形成し、アリとともに社会性昆虫とも呼ばれます。

 そして無事に冬を超えると、花が咲き始める春に活動をはじめます。アシナガバチやスズメバチの巣の使用は1年限り。その点だけをとってもミツバチとの大きな違いがあります。

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